2011年7月19日火曜日

「拡張するファッション」林央子さんに逢ってきました。part 2

 拡 張 す る ファ ッ ショ ン  part 2




  



昨日は、途中で睡魔に襲われたので、続きです。林さんのご挨拶から始まったトークショーですが、まずいきなり「タイトルに“ファッション”という言葉を使ったのですが。」と、私がこの本を拝読させてもらってから一番気になっていたところから言及されていました。「拡張するファッション」てタイトルを見た時に「ファッション」という言葉の閉鎖感(パリコレやメゾンなんかも、少しそんな印象もあって)に、少し身構えていたのですが、読んでみると「ファッション」(スタイル)がメインではなくて、ファッションに関わりのある人達自身の「ファッションだけに内包されていない魅力」が沢山掲載されていて、そして編集やレイアウトなんかも、林さん自身の物ばかりなので、個性溢れる面々が紹介されているわけなのですが、林さん自身の個性もしっかり出ています。このあたりのD.I.Y感がZINEに似ているなぁ、と思ったりしました。そうそう、トークショーの内容です。

林さんは、昨日も書いたようにとてもフンワリしている方で、すごく丁寧に、一言一句、トークショーを観に来た人達に対して想いを込めてお話されていたのが印象的でした。私が特に釘付けになったのが、林さんが90年代に撮影したパリコレの映像。BLESS,COSMIC WONDER,などの一般的な角度とはまた違う視点で撮られていてとても面白かったのですが、マルジェラのショウの時に流れた音楽がPOST GRUNGEのBUSHとかだったりして、すごく時代が臨場感溢れて、私にも蘇ってきました。勿論会場にはメディアお取材も入ってたので、私は撮影はしなかったんでYOU TUBEでこの時代のものがないかなぁ、と探したんですが無かったです…。なので映像はマルジェラのコレクションを貼りましたが一番最初にうつる写真はマーク・ボスウィックのもので、林さんはこの方とも沢山仕事をされています。改めて、すごい!

林さんの、お話は「ファッション」に興味が無い方も、とにかく90年代のカルチャーに少しでも興味がある方なら楽しめる内容だったと思います。別の雑誌でインタビューを受けられた際も「あの時代はよかった、という本にはしたくなかった。」と言われている通り、林さんが「好き」と思った人達は今現在も活躍されている方達が多く、今現在も「拡張し続ける…」ものなんだな、と感じました。「拡張するファッション」というタイトルは、本当にこの本の「解放感」をばっちりと取り纏めていると、読んだ後に何度も思います。

最後に質問コーナーとサイン会まであって、内容とともにボリュームがあるイベントでした。私はZINEの納品の兼ねてきていたので、自分のZINEは全部持ってきている。さて、どうしよう?本屋さんもお世話になっているし、迷惑かしら…?と考えてたのですが、林央子さんと会える機会なんてもうないし、ZINEを作るだけじゃなく「手渡す」という行為までがZINE作りのだいご味だと考える私は、すぐ渡す事を決めました。以前に雑誌編集さんに「無名人の営業」と誤解されてしまった事もあるのですが、逆に面白がってくれるクリエイターさんも多くて(もともと、物を作る人には伝わるのかもしれない)林さんは、自然に受け取ってくれそう、と思いました。私も自分が「好き」だけでしている事で、日本では最重要されがちな「肩書き」ですが、私は自分に当てはまる言葉が思い浮かばなくて。それってそんなに重要かなぁ?とずっと思ってるんですが、確かに怪しいので一応「名刺」はフライヤーに近い形で作りました。

私はスクリーンに流れる林さんが撮った90年代のコレクションをずっと観ながら待ちました。自分の肉眼で(といってもスクリーンだけど)観れる事、ってなにより嬉しいですね。ダビングも出来ないので、焼きつけるように観ました。そして林さんに逢って、自分の想いや、ZINEを作っている事、私にも子供あいる事、色んな話をしました。林さんは私の眼をしっかりみながら、ほほ笑み聞いてくれました。私はZINEを作る際は「自分の視点」を基準に作ってきて、そして本当に「特別な想い」というのはなるべく書かないようにして自身に独占してきました。でも林さんの「好きを人に伝える事」という話を聞いて、また「拡張するファッション」を改めて読み返すと、自分の中に新たに開かれたものがあるというか、まさに「拡張」だと思うんですが、ZINEに関わらず、これから私がしていく事に変化がありそうな気がしています。

最後に『Purple』の創始者、エレン・フライスの「Nakakoとわたし」という文章の中で、私も「林央子さん」という人に感じた一文を「拡張するファッション」本書より抜粋します。



「ナカコは反逆者だ。彼女は多大な忍耐と慎重さで、真剣かつ本質的な仕事を行う。」



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